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紙のこと [紙]

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紙のことはわりとグラフィックデザイナーに関連する話になるかな。四六版や菊判、Y目やT目のことなどは他に詳しく書かれている物があると思います。
実質的な仕事をしている(実質的な⇔アーティスティックな)デザイナー、アートディレクターに常につきまとう問題点として、使いたい紙と予算のせめぎ合いがあります。いい紙を使った方が、明らかに仕上がりがいい。でも印刷、特にロットの多い物は、紙代の締める割合がとても多くなります。
全体の6割以上が紙代の印刷予算で、紙代金が半額になれば、これは全体の予算ががくっと下がりますよね。今は締め付けが厳しいし、予算の責任者の大多数は紙の質の良さなんて意識が無いことが多いので、同じジャンルで(例えばマットコートのジャンル、ダル※のジャンル、ヴァンヌーボやラシャなどの手触り感のある紙のジャンルなど)何種類か価格のランク違いの情報ストックを持っておくととても便利です。価格は塗工による白色度ランクA1〜A3などに比例するなど一応目安がありますが、仲の良い印刷の人に聞いてみるといいでしょう。
例えば手触り感のある物だと、ライトスタッフGA→アラベール→ヴァンヌーボ(左から右へ高くなる)など。その間にもたくさんあります。もちろんそれぞれに特徴もあり、単に価格の違いだけではないのですが、やはり上へ行くほど印刷した時の印象が非常に良いことが多いです。できれば、同じデータを数種校正ができるチャンスに試してみてください。
ちなみにすごくロットが多く、ある程度計画的にプランが進行できる場合、製紙会社に希望の斤量、サイズなど特別に漉いてもらう(紙を作ってもらう)ことにより、通常の仕入れより安く上がる場合があります。

※ ダル=古くはサテン金藤、今スーパーダルアート系などに代表されるきめの細かいマット状の紙で、写真などインクが多く乗る部分は光沢感が出る紙。発色など印刷特性が非常に良い。

タグ: 予算
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猫屋福助(株)

ハードカバァの本は滅多に買いませんが(重いし、高い)
最近の印刷技術はすごいですよね。
中には飾っておきたくなる装丁もあります。
電子書籍化が進む中で本は単価に見合った総丁が必要だと思います。
by 猫屋福助(株) (2010-07-05 21:07) 

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