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車の撮影 [写真]

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このところは、不況も手伝って以前ほどではなくなったようですが、車メーカーが広告にかける費用は膨大です。様々な車種がありそのほとんどでTVCM、雑誌広告、カタログ等の作業が発生します。だから、昔から車の撮影は非常にデリケートで、しっかりとお金をかけてやりました。

スタジオ撮影なら、ドームスタジオという天上がドーム型になった大型のものを使ったりしました。写り込みの処理がしやすいからです。また同じような理由で360度抜けがある広大な敷地を利用した屋外のスタジオなども利用されます。
車は表面が光沢面なので、ほとんどのものが写り込んでしまいます。必要な部分は浮き出させ、そうでないところは押さえていく照明術が必要とされました。
ガラス面は反射させる(白くする)のか、黒く落とすのか、グラデーションにするのかなどなど、非常に緻密な作業です。

昔はエアブラシなどで最終微調整していましたが、今はコンピュータ技術が発達して、後からいろいろ調整、付加、削除できるようになりました。車を専門に撮っているカメラマンの中には自分でコンピュータによる後処理をやっている人(や会社)がいらっしゃいます。
さらに、かなり前に某大手自動車会社が始めたように、まったく写真を使わず、3D技術を使った、すべてをコンピュータで作り込んでいくという手法も現れました。

いずれにしてもその車の長所がよく表現できる角度を見つけ、光と影によってボリュームやディテールを美しく描いていくことが基本かと思います。

サンプルは屋外のスタジオを利用したものです。きれいな光のグラデーションによって豊かに膨らむブリスターフェンダーを出すようにしました。

タグ:車の撮影
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とみっち

スタジオで撮る写真、写り込みがあるものって難しいですよね。
銀色のスプーンなど撮ろうとするとまずカメラを構えてる自分が写っちゃいます^^;
by とみっち (2010-07-29 13:58) 

birdland

とみっちさん、見ていただきありがとうございます。まさに「光り物を撮る」ですよね。専門技術です。もうどうしようもない時のために少しマット地にして写り込みをぼかすスプレーがあります。使わなくてすませたい道具です。
by birdland (2010-07-29 18:14) 

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