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ページの中の写真のレイアウト1 [グラフィックデザイン]

ひとつ前でお話しした山田さんの写真集は、すべての写真が「断ち落とし」でレイアウトされていました。
ひとつの写真を1ページ(または見開き)にレイアウトするのに、大きくわけて断ち落としまで写真を一杯にレイアウトするか、白地の枠を取ってレイアウトするかに分かれます。特に文字を合わせてレイアウトする時は悩む時がありますね。

photo_tachi.jpg

断ち落としにする写真はページの大きさ以上の広がりを見せますので、ページをはみ出した世界観を期待できます。インパクトも大きいですよね。印象として「屋外」的な広がりと開放感があります。写真のスケールが大きく素晴らしい写真なら、AD、デザイナーはぜひやりたくなるレイアウトです。

photo_waku.jpg

対して枠を取る写真は、まるで屋内から窓を通してみる風景のように「切り取られた空間」になります。額で飾られた絵画のように美しく、愛らしく、自分のもの的な内向感があります。“大事にされている写真”ですよね。トリミングがページのディメンションに依存せず、画額的には理想的で(カメラマンの撮ったそのままで)レイアウトが可能です。文字が入る場合、外に出せるのも利点です。

カメラマン本人も、自分の撮った写真が上記2つのどちらかでレイアウトして欲しいと言う希望があるんじゃないでしょうか。撮った写真によりますものね。どっち向きの写真なのか、撮った人は分かるはずです。もちろん強く思う人とそうでない人がいるとは思いますが。

組み写真でも余白を入れないで断ち落としたりするレイアウトがあります。この場合、スケール感というよりは少し荒削りな「勢い」という強めの印象です。
同じように数枚の写真を同一ページにすべて断ち落とし部分を作らずに入れた場合、「おとなしい」印象になります。(写真の大小のつけ方にもよりますが)

上記をふまえてページ物の場合には、断ち落としと余白の組み合わせをうまく組み合わせることによって「リズム」を作ることが出来ます。もちろん全部断ち落としにしたりして「突っ走る」のも方法のひとつですしね。

※サンプルは2年くらい前に作った鎌倉の写真集です。


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emuzu

お褒め頂き有難うございます。
デジカメを初めて、、、2年目の新参者ですv(^皿^♪)
by emuzu (2010-10-04 14:35) 

birdland

emuzuさん、2年目とは・・。素晴らしいです。サーフィンの写真は動きがあるすごく難しいのに、ただ撮るだけでなく作品として完成していますね。皆さん必見です。
by birdland (2010-10-04 20:20) 

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