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歌川国芳展 [アート]

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あけましておめでとうございます。
今年初めてのブログは、この3連休の中日に行ってきた歌川国芳展です。
昨年末より始まっていたし、歌川国芳自体は浮世絵としては北斎や歌麿、広重などに比べてちょいマイナーなこともあり、まあ空いてるだろうと思って行ったのが大間違い!入場制限を行ってるほどでした。

もともとちょっと苦手な六本木ヒルズの森アーツ、さらに混みコミで最初から少しうんざり。浮世絵ですからあまり大きくない画額が目線の位置に並べられてることもあり、遠くから見れないことも手伝って、じっくり絵を順番に見る列がまったく動かない!ちょっと参りました。

しかしかなり作品数も多く、色々な作品を網羅していることもあって、「歌川国芳」を俯瞰するには良い企画だと思います。(森美術館は、業界人が好きそうな企画が多いです)

私はまず彼の作品群、特に物語に出てくる武士や水滸伝の名将たちの絵(最初の絵)を見て、小さかったころの少年マンガ誌を思い出しました。当時の長岡秀星氏の描いたSFイラストなんかにワクワクしたあの感じ。きっと江戸時代の人もお話だけでは広がらないイメージの世界を、彼の絵によって心躍るものにしていったんじゃないかなあと思いました。

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浮世絵画家全体に言えることではありますが、特に国芳は、いわゆる今でいう職業イラストレーター、挿絵画家であり、決してアーティストではない。奇才と言われてますが、他の人とは違う茶目っ気やエンタメごころあふれ、なおかつそれを表現する絵心があったような気がします。今彼がいたら、どんな作品を世に出すかとても楽しみです。
また、多分版元からオーダーされたもの以上に自分でもいろいろ描いたり、トライしており、心底絵が好きだった様子が分かりました。多作です。
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サンプルは今回の目玉のクジラやネコの絵以外を上げましたが、2番目の滝に打たれている文覚上人の絵のほとばしる水の表現なんか劇画チックだし、いわゆるだまし絵的なもののアイデアも秀逸。鳥羽僧正を彷彿とする鳥獣戯画もあったり、役者絵を禁じられた時代に落書き風にしておどけたりとバラエティーあふれてます。特に下の落書きはその後のマンガに通ずるものがあるような気が。

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いずれにしてもアートディレクターやデザイナーはかなり楽しめ、また勉強になるものがあると思います。
絵が好きで、人々をアッと言わせたくて、日々頭を働かせ、筆をとる。そんな僕らにも通ずる国芳に親近感を覚え、また僕らもがんばらなきゃって尻を叩かれます。

興味のある方は是非足を運んでみてください。ただしできれば週末じゃなく平日が良いかも。

※サンプル画像は主催者による図録より

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