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デザインと法律 [心得]

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デザインをやってる人、クリエータの人ってどちらかと言うと「法律」には弱いんじゃないでしょうか?
著作権や肖像権などは、仕事上何となく知っていても、それを盾にクライアントに文句言ったりはできないって感じだったりしますか?
かくいう私も同じような物ですが、今までは良いクライアントや代理店担当者に恵まれて、(たまたま)訴訟などにならずに済んでます。

そんな私たちに非常にためになる本が出版されています。「クリエーターのための法律相談所」。
本屋さんでふと目についたのですが、とてもわかりやすく書いていて参考になりました。

クリエーター、デザイナー、個人事務所経営などは基本的には法律に守られてる側にあると言っていいと思います。もちろん他の人がやった物を盗作したり、勝手に営利目的で使ったりするとこれは著作権侵害になっちゃって罰せられますよね。

ちょっと一部内容をご紹介します。
だいたい私たちに発注してくるのは大きな会社が多いですので、「下請法」という法律が関係してくるようです。
発注側が資本金1,000万円以上3億円以下の場合で、下請会社が資本金1,000万円以下。または資本金3億円以上の発注側で、請負側が資本金3億円以下の場合に適用される物で(ほとんど当てはまるんじゃないでしょうか)、例えば発注書を交付しなければいけないだとか、発注したにもかかわらず制作物を受け取り拒否してはいけないとか、制作物を納品後60日以内に支払いをしなければいけないとか、約束した支払いを減額しちゃいけないとか・・・。
公正取引委員会のホームページに、違反した企業の名前が出ちゃったりしてます。
http://www.jftc.go.jp/sitauke/index.html

デザイン事務所の経営者や、個人でやっておられる方、事務所でもディレクタークラスの方はしておかなければいけない事柄のように思いました。

また、最近は著作権譲渡を前提とした発注にお目にかかることが増えました。著作権は基本的に制作者側にある物ですが、何でも仕事になればいいやとあまり考えずに対応したり、公募などに参加されたりしてる方も多いと思います。

企業側の方が法律には詳しいので、後々のことを考えてこういう風に武装してくる訳ですが、かなり安い金額で著作権譲渡までなんて話を聞いたり公募を見かけたりします。どう考えても一生懸命考えて制作したらその制作料だけである程度はいくんじゃないかと思います。著作権料はまた別です。一見本人さえ良ければいいじゃんと思いがちですが、これが通用しちゃうということは、発注側も「こんなもんでいいんだ」という雰囲気ができてしまいます。こういうことは、業界全体できちっとしたスタンスをとるべきなんだろうなって思います。
「そんなえらそうなこと言うんなら他にいっぱいやりたいって言うヤツはいるんだからな」なんて言って欲しくないですよね。

是非皆さんに読んでいただきたいなと思いました。

クリエーターのための法律相談所 松島恵美、諏訪公一著 グラフィック社刊 ¥2,500

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コメント 1

shio

わぁ(><)読まなくては・・・

いつも勉強になる事ありがとうございます^^;


by shio (2012-05-27 22:11) 

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