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寝刃を合わせる [クリエイティブ]

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時代小説をよく読みます。時代小説、特に江戸時代のもので、エンタメ系の花形はやっぱり「チャンバラ」ですよね。
その中で剣の達人が切り合いに向かうときに、自分の刀に「寝刃(ねたば)を合わせる」という作業をしますが、きれいに研ぎ上げられた刃に荒砥をかけて、わざと表面をざらついた状態にするというものです。これは、そのほうが逆に切れ味が上がると言われているからで、ざっくりと良く切れるそうです。

クリエイティブもただきれいにまとめるのではなく、あえて引っかかり(フック)を作るような作業が必要に思います。たとえばゴールデンエッグスのハイジやかくかくしかじかのシカのイラストがスムースできれいだったら・・・、あそこまで人の心に引っかかるものにはならなかったんじゃないでしょうか。
逆に、美しく行くのだったら、もう「人が息をのむような圧倒的な美しさ」を目指さなきゃです。直球勝負なら160キロって感じですね。そこまで行けたら小細工なんていりません。でも中々いつもそこには行けませんよね。圧倒的美しさをいつも出されたらさすがに見慣れた風景になっちゃいます。

タレントさんも「美人」って残りにくい。最初ははっとしますが、何度も見てると慣れちゃって、インパクトは薄れていきます。逆に特徴(くせ)がある人はなんだか気になります。最初の引っかかりが悪い印象のものでも、慣れることによって親近感に変わっていくことがありますよね。

「くせ」「ひっかかり」って大切ですね。クリエイティブにとって大事な要素だと思います。

※画像は作品のひとつで、特に文章には関係ないです(ごめんなさい)

タグ:荒削り
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