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英語を使う?使わない? [クリエイティブ]

「欧文を使うと格好いい」我が国でもわりとこんなイメージがあります。

logo.png
昨日の王さんが中国でやられた仕事のひとつに中国最大のネットショッピングモール(日本の楽天のような)「タオバオ」のロゴタイプがあります。
http://www.taobao.com/
2003年設立のこのモールはわずか数年で1日70億円(2009年)を売り上げる中国最大のショッピングモールに成長しました。

当初、設立者は欧米のイメージを強く出したいとおっしゃられたようです。しかし中々気に入ったものが出来ない。そこで王さんは再度オーナーにお会いして誰に向けてこのサイトを発信するのかを確認、その後漢字によるロゴタイプをプレゼンテーションし、決定したようです。その後の成長は前述の通り。つまり大成功だった訳ですね。

ターゲットを見据えた戦略は非常に大事だと思います。もちろん中国人と日本人では欧米に対する感覚も含めてずいぶん違うものがあるでしょう。しかし今日本も昔のように何が何でも英文、欧文ではなく、日本語を使う比率が以前より増えました。不況ということも手伝ってイメージ優先ではなく、目の前の売り上げ中心な近視眼的なものも影響しているでしょう。

しかし今度は何が何でも日本語なのか・・。これはこれで違うと思います。特に西洋のイメージがそのものの価値を高める場合には、あえて、オリジナルな言語を使用する方が効果的です。極端な例として「GAP」を「間隙」と翻訳した方がいいんでしょうか?イタリア製、またはそのイメージで制作された高級品に、「肩掛け鞄¥580,000」と表示するのが果たしていいのかどうか考える必要がありますよね。

食品でも同じだと思います。お好み焼きとピザはイメージの作り方も売り方も違ってくるはずです。高級なフランス料理やイタリア料理店で全部日本語で表示されたら、分りやすいけど興ざめですよね。人は本当のおいしさだけで「食べる」ことを判断してるわけではなく、インテリア、立地などの環境やイメージ、はたまた店のサービスの良さ、バリュー・フォー・マネーなども重要なファクターです。
結論のない話で申し訳ありませんが、やはり臨機応変が必要な分野だと思います。何でも欧文、何でも和文にこだわらず、もちろん差別化なども頭に入れながら何を優先し何が一番効果的なのかを考えなくてはいけないですよね。
wine1.jpg
ワインの例です。ワインは人にあげたりもするので、やはり向こうっぽい方(右)が「ぽく」見えますよね。売れそうです。
wine3.jpg
こうなるとまた別です。同じメーカーの「山崎」などとのイメージ連携があります。デザインがうまいです。

codan.jpg
これは英文にして成功した例です。「公団」を「CODAN」にしただけで、モダンなイメージへの転換に成功してます。

wine photos:ロード出版「wine book」より


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