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日本人と外国人カメラマンの違い(ユニクロ会長の著作より) [クリエイティブ]

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今をときめく「ユニクロ」の柳井氏の著書「一勝九敗」(新潮社)の中に、自社の広告についての項があって、日本人のカメラマンと外国人(ニューヨークなどで活躍している)カメラマンの違いということを書いていました。
彼曰く外国人のカメラマンは現場に行くまでどういう写真を撮るか決めておらず、現場で判断しいて最高の物を撮るが、日本人のカメラマンはこういう絵を撮って欲しいという予め決められたことしか撮れない。
日本人は最高のアシスタントだが、真のアーティストではない・・・みたいな内容でした。
(私の中で一度咀嚼して書いてます。正確な内容は本を見てください)

オイオイ、ちょっと待てよ。

日本人、特に広告に関わるカメラマンには決められたことをいかに最高の状態で再現するかを求められてますよねえ。

それは、「企業」がそうさせている?
まず必ずプレゼンテーションをして、クリエイティブチームの作った広告表現案を社内で承認します。それと違った物でも出したら、社内の広告担当者は上に怒られ、代理店は下手すれば出入り禁止、制作アートディレクターやデザイナーが社外だったら、取引無くなっちゃいます。

結局そのことは、日本と外国(アメリカ)の「クリエイティブ」に対するスタンスの違いにあると思います。きちんとクリエーターをリスペクトして、彼らの作る物をいい物として受け入れる素地がお金を払う側にあるかということが大事なのかなと思います。
もちろん私のおつき合いしているクライアントを始め、クリエイティブにちゃんと理解のある企業はたくさんあると思います。でもやっぱり少数派なんだろうなというのは否めない。
特にこの不況で、多くの企業の頭にあるのはやはり素敵なクリエイティブより明日の売り上げだと思います。またそういう体制を基本として、代理店を始めとする広告業界も形作られ、動いています。
我々にも責任の一端があるのかもしれません。はたまた日本人の基本的な性格なのか?

昔は少し違いました。また私たちも、あえて案をラフスケッチという最終形から少し遠い物で承認をとっていたので、現場判断がある程度効きました。

ちゃんと良いクリエイティブを理解しようという環境があれば、日本人のカメラマンだってバンバン現場判断効かせて素晴らしい物を撮れるはずだと思います。
皆さんはどう思いますか?


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