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原寸で確認 [クリエイティブ]

まだ震災の余波醒めやらぬ中、連休中は関東近県、福島などたくさんの人が訪れたそうですね。みんなが自粛を引きずったままでは復興は無いって思い出したんでしょう。このみんなのポジティブな機運をベースに、このままいい方向に行ってくれれば良いなと思っています。

前にも一度いったような気もしますが、デザインってかならず「確認」作業がいりますよね。
例えばパッケージだったら絶対、“ほとんど同じ物を展開で作って組み立て、商品を入れてみる”という作業が必要でしょう。紙取り、組み立ての容易性、もちろん実用になるかどうかなどなど・・。

例えばポスターなどでも、なるべく原寸大に近い物を検討材料として用意するという作業が途中段階で大変重要です。キャッチコピーの入れ方や写真のトリミングなど、なるべくひとつひとつの段階で原寸に近く延ばして、確認をしていくこと。それを面倒くさがったり、はしょったりしてはいい物が出来ません。

最近はパソコンを使っているので、画面上の作業に終始し、原寸や現物に近い物の確認をついつい怠りがちです。
最終仕上がり線をスミケイで引いたとしても、その周りに白があるのと実際に断ち落とした物では印象がかなり違います。

さらに付け加えるならば、制作物と実際にそれを見る人の「距離」が大事です。よく地下鉄などの線路の向こうにある電飾看板の中の文字がものすごく小さかったりしますが、線路に下りて近くに行くことは出来ない訳ですから、実際のことをシミュレートした検証が出来てないことになります。

プリンターで出力するのも結構高いし、B3やB2なんかは貼り合わせたりしなくてはいけないので、結構面倒くさい。でもやるとやらないとでは本当に狙った効果という意味でも、仕上がりという意味でも違ってきてしまいます。

ポスターだったらポスターに向かって一般の人が正体してることはほとんどありません。横から来て横目でちらっと見る。雑誌だったら最初から見開きの物がある訳ではなく、めくっていってちらっと見る。そこに立ち止まったり、気になってページを戻すだけの力があるかどうかぜひ確認してみてください。

JEEP.jpg

※クライスラーJeepの広告2002年のGraphisより。BBDO Canadaの制作。
四駆魂に火をつけるシンプルでカッコいい広告です。”Cool”

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