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はやっちゃうけどおわっちゃう。 [閑話]

チーズ.jpg


業界の色々な技術職っていうのがあります。昔だったら写真のプリンター(モノクロ写真などを印画紙に焼き付ける)、修正用のエアブラシ、写植など、
データ時代の今だったら、レタッチャー、ウェブのコーディングなどでしょうか。

元々日本人は手先が器用だし、繊細だから技術職の人はすごく優秀な人が多い。
昔からずっとそうだと思います。
昔は彫金だったり、版木を彫ったり、桶を作ったり、包丁や刀を作ったり・・・・。小僧からがんばって手に職をつけたら一生食いっぱぐれが無い。それどころか技術が上がって「親方」にだってなれます。
日本人の先天的なスタイルはこのカタチ=「叩き上げて一生かけて昇華する」なんだと思います。

でも特にコンピュータが導入されてから現在に至るまで、ソフトがプリミティブな状況で覚えた難しい技術は、ソフト側のリニューアルでどんどんイージーオペレーションになって、いつの日か一般の人にも出来るような状況になっていってしまってますよね。
一時は技術をもてはやされて、とても高い金額をとって外注産業としてうまくやってこれても、永続的ではない。前述のような先天性を持った日本人としては悩みどころです。

たとえばレタッチなども、簡単なことはデザイナーも出来るし、カメラマンも自分の撮った写真を人にやられたくないから自分でやるようになっている。
また、カメラマンのレタッチもちょっと前はレタッチ料として結構取れたけど、今は叩かれる。あまりにも移り変わりが早くなりすぎてきてる感があります。

もちろん以前ほどの料金では無いにせよ、優秀な人たちは今でもたくさんの依頼を受けていいい物を排出してるはずです。さらにいえば、一部の優秀な人はソフトの発達にもキチンと対応して自分のスキルをさらに上げていき、いつまでも先端で光った存在になれるんだと思います。

きっと重要なのは、自分なりに突き詰める意思と行動を伴い、自分なりの工夫と提案を常に行えること。これってもうテクニシャンではなくクリエーターです。
クリエイティブはやはり人間作業ですので、コンピューターで補いきれない。そこに技術者を含めた我々の生き残りの道が(入り口はどこであれ)あるんじゃないかと思います。

※画像:ピザのチーズ引きは「ナチュラルさ」がキモです。レタッチャーの腕の見せ所ですね。「合成かナチュラルかわからない」ようにするのが一番難しく技術がいると思います。

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