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日本人と色 [カラー]

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ご無沙汰しております。
ちょっと前、朝の出勤前にテレビを見ていましたら、面白い実験をやっていました。トイレのピクトの色を男女逆にして部屋を作り、男女それぞれがどちらに入っていくかという実験です。見た方もきっといらっしゃるかと思います。
サンプルが少なくて、4人ずつ8人の男女だったのですが、そのうち7人が間違った方を選んでしまいました。上の図のように四角を赤、青に塗ってピクト自体があまりはっきりとしないようにしたところは番組制作者の意図がちょっと見えてしまいますが・・。
(白地にすれば、もう少し正しい選択の人が増えたかと思います)

ここでわかることは、まずいかにして人間はその場その場できちんと見た目で判断するのではなく、普段の慣習にわりとファジーにしたがってしまうという点、そして形よりも色の印象の方が強いんだなという点です。
確かにトイレのピクトの場合、男女の形の差があまり無い、日本のトイレの8割以上が赤と青を使用してると言う点に留意しなくてはいけませんね。

同時にテレビでは、外国の人の意見が出ていて、外国のトイレはこのように色で分けてるところはかなり少ないこと、また外国人が日本に来てまず思うのは「非常に街がカラフルだ」ということだそうです。
確かに海外旅行で行くトイレは金属プレートに黒の文字またはピクトのみという場合が多いですよね。
ヨーロッパなどは古い景観を大事にしてることもありますが、色彩に関しては日本よりも大人っぽい感覚があると思います。私たちがデザインをする上で、色を多用せずに抑えた色数を効果的に使用するとぐっと大人っぽく、センスある仕上がりになります。

前にも書きましたが、多くの発注担当者が「ここの文字目立たせたいからキンアカにしてね」というのが日本の現状を顕著に表している気がします。わりと色を使うことに頓着がないと言うか、色彩による美的感覚が薄いと言うか(笑)。

繁華街にあふれるビビッドな色彩。これはどこから来るのでしょう?私たちが中国の流れを汲むアジア人だから?
でも「マンガ」も含めて、この感じが外国に人には、自分たちにはないキッチュな感じとして受け取るのかもしれません。村上隆さんなどのようにある意味日本特有の「文化」になっていく(なっている?)のかもしれませんね。

参考:世界のトイレマーク
http://digi-6.com/archives/51736118.html

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特色の指定(PANTONE?DIC?) [カラー]

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今日もベタ系で。〈今更上司に聞けないシリーズ〉

一度この件は去年触れてますが、若いデザイナーより質問があったので、ちょっと側面を変えて。例によって知ってる人は飛ばしてください。

例えば、ロゴマークを作って、CIマニュアルを作るとすると、ロゴマークの指定色を特色と、プロセス4色、スミ単色の場合のパーセンテージで指定すると思います。
指定.jpg


そんなとき、特色の色指定にはパントーンでするのがいいのか、DICでするのがいいのか・・・?
こたえは、国際的に使う場合、また、印刷物だけではなくその色を自社製品などにも展開する場合(例えばコーポレートカラーの食器、携帯などを作るなど)、つまり紙以外にも使用する可能性がある場合には「PANTONE」がいいと思います。

「PANTONE」は、アメリカのパントン社の開発による色見本で、ある意味世界標準として認知されています。また、紙だけでなくプラスティックや布などの見本もあり、幅広いマテリアルの分野でカラーコントロールできるのが特徴です。紙の場合には、コート紙、マット紙、非コート紙などのバリエーションがあるのも優れものです。
ソフトバンクの携帯に使われて、一般的にも有名になりましたね。

では全部「PANTONE」でいいじゃんとなりますが、ドメスティックな(日本国内の)使用の場合にはDICやTOYO INKの特色のほうが、国内のどんな印刷屋でも対応が出来、かなりカラーチップどんぴしゃりの色再現が可能で、また日本人が好む微妙な色合いなどが揃っているなどの長所があります。
「PANTONE」の場合には、開発が日本では無い分、厳密に言うと「ほぼそれに近い色」というイメージです。

もちろん、言わずもがなですが、このようなマニュアル上の色指定(指示)ではなく、実際に印刷で4色に特色をプラスするや、特色2色で刷るなどの場合には、PANTONEではなくその印刷所が使用しているインキメーカーの(DICまたはTOYO)特色を使用してください。

おしゃれなイメージのある「PANTONE」ですが、やはり上記のような使用範囲も含めて、用途に合わせて使い分けたらいいと思います。

※画像は弊社制作のCI Manualからの抜粋。特色の色指定が両方あるのは、使用状況によって制作者が選択できるように。

PANTONE JAPAN
http://www.pantone.jp/pages/pantone/index.aspx

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黄色 [カラー]

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このブログの背景色です。僕は結構好きな色です。

黄色に対してどんな印象を持っていますか?
「注意」「安全」「危険」「派手」・・。

すべては原色の中でも最も彩度と明度が高い組み合わせだというところにつきると思います。明度だけなら「白」の方が高いですが、それより目立ちますよね。イコール視認性抜群で目につきやすいことから危険認識=安全というイメージになるんだと思います。特に「黒」と言う彩度、明度ともに逆な色を合わせることで黄色はさらに際立ちます。

もうひとつ黄色の特徴として、他の色との相性が他の色に比べて断然広いということです。赤よし、青よし、紫よし、茶色よし、もちろん緑はかなり仲良し、同系のオレンジとかももちろんいい感じです。黄色の彩度・明度は他の色にはあまり無い特徴ですので、例えば色相反対色の青とも、うまく組み合わせられるのはこのためだと思います。赤と緑の組み合わせと比べると一目瞭然です。
青と組み合わせるとちょっと夏の海に良く見るイメージですよね。赤やオレンジだとトロピカルを感じます。

yellow.jpg


また、バナナやグレープフルーツ、レモン、パイナップルなどの印象もあり、甘酸っぱいかわいさ、フレッシュな若さを感じます。昔流行った黄色いビートルなんかも「幸せの黄色い・・・」の他にこの「かわいさ」も大きく影響してるんじゃないでしょうか。

では、「黄色、いい色じゃん。」なんですが、ひとつ欠点があるとすれば、かわいいけれど“ちょっとださい感じがつきまとう”です。とくに安全/危険関連に使われているところも手伝って、なんだか目立つけど単純な、色気の無い、微妙な感じも無い、ストーリー性も無い・・・、子供っぽい。そんな感じです。
でももちろん色々な組み合わせの中で差し色として使えば大変効果的ですし、その概念を逆手に取って“ださカッコいい”方向性もありだと思います。

ただ、「グレー」(マットなシルバーを含む)と合わせるとおしゃれでモダンな感じになります。グレーはあまり濃くなく分量が黄色より多いことが鍵です。黄色はほんの少し赤を足すなどして、彩度を若干落とすといいと思います。

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前にも話した食欲増進に関しては、少しだけ赤方向に転ばしましょう。シトラス系のレモンイエローはそれ単体だと微妙にずれているような気がします。

photo by : Kouji Ishizaki


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 [カラー]

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久しぶりに「色」です。

デザイナーの方々は、良くクライアントから「ここの文字目立たせたいから“金赤”にしてよ」って言われちゃいますよね。

「赤」=色の代表です。いろいろな色の中でいちばん心が動きます。(エモーショナル)
ある時は「ショッキング」、あるときは「情熱的」、またある時は「危険」・・。
血の色であり、炎の色でもあり(厳密には違うのでしょうがイメージです)、蠱惑的な女の唇の色でもあり、代表的な薔薇の色でもあります。
ところが分量によっては「カワイイ」になったりしますよね。イチゴやプチトマトなど。

ロシアでは「赤の広場」の語源は「美しい広場」のことだそうです。日本人にとっては日の丸と言う民族的な心の色でもあるのでしょう。

一緒に合わされる色でイメージも変わります。上記日の丸は相手が「白」ですが、白と合わせると多分「ハッとする」が、一番近い感覚だと思います。白い布に染みた血ですね。
黒と合わせるとエロの項でも言ったように「怪しげな」「性的な」だと思います。
黄色などの原色と合わせると「南国的」「情熱的」でしょうか。

特にロゴマークの世界では、全体を赤にして情熱や、活動的、やる気を表現したり、差し色として入れることで「○○の中にある人間性」や「○○な先見性と血の通った仕事」などを表したりします。 

ご存知のように色相の反対色「緑」と白を介さずに合わせるとハレーションを起こしてチカチカします。
上記の話は代表的な「真っ赤」が基本です。金赤もこの仲間だと思います。
その他に朱色からボルドーレッドあたりの間が一般的には赤の仲間でしょう。こちらはまたの機会に。

いずれにしても黒の他にあと一色しか一生のうちに使えないと言われたら、緑や青にひかれながらもやはり「赤」なんでしょう。一番効果的で大事な色だと思います。
そんな意味でも最初に言った「クライアントのお願い」に軽々しく「ハイハイ」って言って従うのはどうなんでしょう? どのくらい目立ちたいのか、本当にドキッとさせたいのか、ただ他に対して少し目立てばいいのなら全体の色の構成に合わせて違う色だっていいはずです。例えばボルドーならずっと上品に上がるかもしれません。
ぜひあきらめないで大事な色「赤」を、効果的に使ってください。

※画像は私が装丁した 故“中村征之”氏の「三重が燃えている」です。地方分権のムーブメントを作った(前)北川三重県知事の行った先進的な政策の話が中心で、「地方分権の台風の目」というようなイメージを表現しました。

タグ:red レッド 血流
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グラデーション [カラー]

グラデーションは美しい。グラデーションは印象的である。

実際世の中にある自然なものでベタ色(一定の色が継続すること)はほとんどあり得ないので、ある意味人工的ではないものすべてはグラデーションとも言えます。
しかし、ここではもう少し狭義のグラデーションという意味で行きます。

多くの人がグラデーションでまず思い浮かべるのは「虹」ではないでしょうか。可視原色すべてを包括したグラデーションは見るものに美しさ以上のものを感じさせます。
虹以外でも透明感のあるグラデーションは光の波長差によるものが基本となっているので、 見る人にとって非常に印象がポジティブです。

グラフィック上では「サイケデリックアート」をまず思い浮かべますよね。



当時はドラッグなどによるトランス状態を、ある意味めくるめく極彩色の世界で表現したのがあのような形になったんだと思います。いろんな色の光が見える=擬似的宗教体験でしょうか。
現在でもドラッグではなく瞑想でのトランスの表現としてグラデーションを用いたグラフィックアートが用いられたりしてるようです。
http://www.youtube.com/watch?v=LwWaSMgzUyE&feature=related

グラフィック上で使用する時には、一色で白へと移行するものが最もベーシックです。(2)
2色以上の場合には隣り合う色がなるべく同じようなベースカラーの構成を持つものが、きれいにいきます。(3)
逆に反対色の要素を持つ色が入ってる場合には、境目が濁ったりします。(4)
そんな時には相性の悪いベタ色同士の組み合わせ同様、間に白を入れたりするのも有りですね。(5)
同系色の濃淡を使うことで、金属のような光の反射を感じさせるような表現も可能です。(6) 
また、グラデーションの向きを180度変えたものを組み合わせることで、立体的な面白い表現が可能です。(7)
モノクロ写真の上に乗算で載せてもちょっとした非現実感なイメージを表現できると思います。(8)

gradation.jpg

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食欲増進色 [カラー]

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「青」の項で少し触れた「食欲増進色」。
すばりちょい濃いめのオレンジ色。もちろんそれの要素である「赤」「黄色」の組み合わせも。
周りを見回しください。吉野家や、すき家、松屋、デニーズ、オレンジまたは赤、黄色の組み合わせです。
おいしそうな食品の色が基本になっています。トマトソースパスタ、オムレツ、お肉全般、エビグラタン、ピザ、フライ、お好み焼き・・・。
赤みがある茶色系統も仲間でしょう。焦げ目の色、シチューの色。

緑色は難しいです。緑色は寒色です。緑色系列のみの使用は食欲減退になります。グリーンサラダってだめなんですよ。プチトマトとか入れるとオッケイです。逆にパセリや青のりなど食欲増進色の補色としてはオッケイです。

寿司店や和食系で青を使ってるのは、色の薄い魚などの色みを反対色によって暖色系に(食欲増進系に)持っていくためだと思います。(もしくは藍染めののれんなどの色の引用)
飲み物も清涼感や透明感、冷え感などを表現するために食欲減退色の「青」を使いますが、食欲の無いときに、液体なら入るように、食欲とは別のところにあるから気にしなくていいのだと思います。

色に関する仕事をなさってるデザイナーの方など、夏には季節感を表現するために「青」を使いたくなるかもしれませんが、上記を頭のスミに入れつつ、注意深くやってください。

Photo:Kazunori Ohi  ©CHICAGO PIZZA 転載はできません。ご了承ください。


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 [カラー]

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今日はさわやかに、暑い盛夏にふさわしい色「青」です。

青ほど、全世界の人々に好かれている色は無いでしょう。人間にとっての根源である海、そして空の色だからでしょうか。特にイタリア人、フランス人,アメリカ人,そして日本人などはブルーの好きな国民という印象があります。
青のイメージは「さわやか」「清潔」「冷静」「信頼」「理知的」。企業のイメージとしてはぴったりです。以前にも述べましたがコーポレートカラーに「青」を使用してる企業は,他の色を使用しているところよりも明らかに多いと思います。

さらに,スポーツフィールドでも,非常によく使われる色ですね。「颯爽」感があります。黄色や赤などのビビッドな色と合わせると、冷静な青にアクティブ感が加わってよりスポーティーです。白と合わせれば完全なマリーンイメージです。逆にネイビーや紺色になると,制服的な統制のとれた秩序を感じます。

イメージだけでなく実際の色にも幅があります。色相環で言えば青紫からペパーミントグリーンまで。呼び名で言えば、藍(インディゴ)、紺、ネイビー、群青、コバルト、蒼、碧、水色、縹、セルリアン、浅葱、瑠璃、シアン、ターコイズ、サックスなどなど。

青を使う上で注意しなくてはいけなのが、食品関連です。完全なる食欲減退色。
お皿にブルーの文様が多いのは、反対色である「赤」「黄」系列の色を立たせる役目があるからですが,青,そして単体使用の「緑」は、食品関係の使用色としては,厳重注意色です。ブルーは食品には非常に少ない色でもあり、顔色の悪さや憂鬱を表す表現でもありますものね。

Photo:YOSHITOKI FUKUNAGA ※転載は不可です。

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色の話(3) [カラー]

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「紫色」好きですか?
古代から高貴な色として珍重されて来た色で、原料も高価だったことから、身分の高い人の色のイメージがあります。
自然界では日が落ちた後の空や、菖蒲の花など非常に「美しい」と感じられる物が多いと思います。
でも紫が大好き!って人あまりいませんよね?どうでしょう。私も多くの他のプロの方々も、わりと「紫」って使わない、使いづらい色と思ってるんじゃないでしょうか?
不思議ですね。ワインレッドは使いやすいのに。

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また、企業のコーポレートカラーを「紫」にしてるところは「青」や「赤」のところに比べて遥かに少ないんじゃないかと思います。
理由のひとつはやはり非常に「和」のイメージが強いこと。しかも古い時代の「和」です。一時期、車やバイクで走るやんちゃな人たちが、チーム名を漢字にしたり、車を紫のメタリックに塗ったりしましたよね。伝統的な、ある意味威厳を感じさせるのを「畏怖」のイメージとして使ってたんだと思います。
つまり、今の時代に使うのに「時代の先端」「行動的」『軽快』とは真逆にあるこの色がイメージ色として使いづらい理由も分かります。
さらに言えば、印刷の場合には掛け合わせになることが多く、あまり透明感のある美しい紫が表現しづらいのも原因かもしれません。

色彩学的には「妖艶」と言うイメージもあります。ちょっと蠱惑的な「夜」のイメージがあるので、コスチュームでもそういう使われ方をする場合があります。

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from VOGUE JAPON 2010 March No.127

いずれにしても魅力的な色ではあるので、紫をすごく上手に活かして使ったと思えるような機会があればと思っています。

タグ:
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色の話(2) [カラー]

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日本のグラフィックデザイナーが通常の4色印刷(シアン・マゼンタ・イエロー・ブラック・)以外の色を使用するときに、DIC(元大日本インキ化学)かTOYO INK(東洋インキ)の特色見本から選んで使用します。
ロゴやマークを作ったときには、どこで使用しても同じ色になるように必ず色を指定しますが、現在はインターナショナルで取引や販売をされている会社が多いので、一応世界基準であるPANTONEという色見本から色を指定する事が多いですね。
PANTONEは、マット紙、コート紙、非コート紙の3種類での見本が出ていて、紙の質によって変わってしまう色が、見本を見ながら選べるところが利点です。
この色見本、何千色とあるのですが、それでもこの番号とこの番号の間くらいが欲しいという事がよくあります。そんなときには印刷会社によってはそこの職人さんが配合表と照らし合わせながら色を練って作ってくれる場合があります。昔はそれこそそんな職人さんは一杯いらっしゃったのですが、今はなかなかそういう職人さんを抱えている印刷会社も少なくなりました。配合表に書いてある「色の元」の知識と信頼できる職人さんがいれば、かなり自由に出したい色をコントロールする事も可能です。
ところで、ご存知だと思いますが、DICには「日本の伝統色」「中国の伝統色」「フランスの伝統色」というのがあって、それぞれ色にその国特有の名前がついています。これが楽しい! ずっと見ていても飽きません。その色の由来である「何か」が色の名前になっているのですが、たとえば、利休白茶、蘇芳色(すおう)、シャンパーニュ、牙黄(ヤーホワン)・・・う〜ん、趣がありますねえ。
特に日本の色の場合は古くからある名前がほとんどですが、いろいろな本などを見ると同じ名前の色でも濃淡や色調が微妙に異なっていて、そこはまた今の正確さだけが重要視される社会ではない「色の範囲」が感じられて面白いです。

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今、季刊出版物である三重県刊の「地域政策ー三重から」の表紙のお手伝いをしていますが、日本の地域発信という事で、ずっと「日本の伝統色」を表紙の色として使用し続けています。

色好きのためのサイト。色の組み合わせをテーマ別に、アドビ製品用。
http://kuler.adobe.com/#

色の話(1) [カラー]

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皆さんもご存知のように、デザイン、アートと「色」は、切っても切れない関係にあります。色は心理学的にそれぞれ人に及ぼす影響がある程度はっきりしていて、色彩学という学問にもなっています。そのほとんどが自然界にあるいろいろな色彩から来ていて、例えば「緑」と言えば木の葉の色がまず一番に思い出されますが、色彩学的にもくつろぎや、新鮮さを想起させる色です。

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逆に黒やグレーなどは、色彩と言う概念をあえて拒否したかのような色で、それによって温度の無さや、(色を拒否する)反発によるかっこうよさ(クール感)などが表現できます。黒い革ジャン、反社会的っぽくて格好いいですよね。また私の若い頃、川久保さんの「コム・デ・ギャルソン」のデザインした圧倒的な黒は、わりと黒に親しみのあった日本人も、あでやかな色彩を得意としていたヨーロッパの人も衝撃を覚えた事をよく覚えています.

私が以前ご一緒させていただいた色彩学の専門家は、ヨーロッパの大きな工場を持つ会社の依頼を受け、仕事場や食堂、会議室などの壁をそれぞれ心理学的な観点から塗り分ける事で、会社全体の仕事効率アップや、ストレスフリーを達成されたそうです。
いずれにしても色彩計画はアートディレクション的に非常に重要な事柄のひとつです。マークやロゴタイプは非常に直接的に、ポスターや広告は全体の色調や、ポイントとなる色の選択など総合的にかかわってきます。よく「どの色にしようか悩む」と言った事を聞きますが、色の持つ意味や、及ぼす影響、色の相性などを知っていれば、わりと計画的に決定する事が可能だと思います。

ところで今日はパラグアイ戦。「侍ブルー」は、世界的に有名になりました。
でも青は攻撃的と言うより冷静さや理知的な、信頼感などの色として知られています。冷静さやクレバーな作戦の中に熱い気持ちを持ってがんばって欲しいです。

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