筆文字 [グラフィックデザイン]
わりと廃れないなあ、どころか結構外国の人も大好きだったりして、日本の文字デザインの国際大使だったりする“筆文字”。
外国の人には映画「キル・ビル」の日本刀のようなエキゾチック感だったり、和太鼓のような激しさだったり、古文書のような歴史感だったりするのでしょうね。訳も分からず、なんだかかっこいいグラフィックとして使ったりしています。
さらに映画「書道ガールズ」のように最近の若い日本の人も新しいスタンスで、興味を持っているようで、今やひとつの「かっこいい」文化なのかな。「勢い」を表現できる書体としては世界的に見ても最右翼です。
私たちが筆文字を使いたいと思った時、それがロゴタイプだったりする時は(和食の飲食店や居酒屋、和菓子店などで筆文字ロゴを使ってるところ多いです)専門の筆文字アーティストや、筆文字を専門にしている会社に頼みます。イメージを伝え、いくつか候補を書いてもらい、選んだ方向で、さらに詰めて行きます。基本は、書き文字なのでオリジナルで起こして行きます。
さらに最近ではネットでオリジナルで書いてくれる筆文字や、いくつかのオリジナル書体を一文字いくらで販売してくれる所もあるようです。
様々な理由で自分で書く時もあります。プロではないので、気に入った文字になりまで50〜100もしくはそれ以上書かなくてはならないです。紙の染みが必要なら和紙のような紙に書きます。グラフィック的には飛び散った墨なども重要なポイントですね。
書体フォントとして出ている筆文字系も楷書や行書など非常にバリエーション豊かです。今、うどんの会社の仕事をしているので、筆文字風フォントはぴったりです。
筆は、元は中国が発祥だと思いますが、今や日本のひとつの象徴でもあります。文字から墨絵などの絵画、アート、メークアップに至るまで無限大の可能性を持ってるツールですよね。
筆文字やアーティスティックなグラフィックに、我々の世界でも歴史的なものをベースにしながら発展していくのはとても楽しみです。
筆文字で思い出すのは、黒澤映画のタイトルかな。ドーンと出てくるやつ。あとスタッフ、キャストなどが、字間ツメツメで書かれているのも気分が出ます。
by galapagos (2010-10-04 20:38)
まさにそうですね。ハリーポッターのエンドロールはカリグラフィー(羽ペンで書いたような筆記体)、そして黒澤は筆文字で決まりですね。逆にそのストレートなイメージを外そうと試みるためには力技が必要になってきます。
by birdland (2010-10-04 21:51)