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増殖(発想に詰まったら・・。(3)) [クリエイティブ]



今日はYouTubeで素敵なCM作品があったので、合わせて、紹介です。たくさんの方がアクセスしてるようなので、見られた方もいらっしゃると思いいます。
「増殖」は、わりと以前から使われて来た手法で、まさにYMO(イエローマジックオーケストラ)の同名のジャケットのように、同じもの(人)をたくさん増やすというグラフィック的手法です。

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これによって、そのものが際立つのはもちろん、「圧倒的な」感、不思議感によるインパクトがあり、またパターンによる様式美が生まれたりします。
引きぎみの絵で、斜めちょっと上から狙ってスケール感出して、が定番です。もちろん平面的な、隅から隅までっぽい感じでもいいですね。

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寝刃を合わせる [クリエイティブ]

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時代小説をよく読みます。時代小説、特に江戸時代のもので、エンタメ系の花形はやっぱり「チャンバラ」ですよね。
その中で剣の達人が切り合いに向かうときに、自分の刀に「寝刃(ねたば)を合わせる」という作業をしますが、きれいに研ぎ上げられた刃に荒砥をかけて、わざと表面をざらついた状態にするというものです。これは、そのほうが逆に切れ味が上がると言われているからで、ざっくりと良く切れるそうです。

クリエイティブもただきれいにまとめるのではなく、あえて引っかかり(フック)を作るような作業が必要に思います。たとえばゴールデンエッグスのハイジやかくかくしかじかのシカのイラストがスムースできれいだったら・・・、あそこまで人の心に引っかかるものにはならなかったんじゃないでしょうか。
逆に、美しく行くのだったら、もう「人が息をのむような圧倒的な美しさ」を目指さなきゃです。直球勝負なら160キロって感じですね。そこまで行けたら小細工なんていりません。でも中々いつもそこには行けませんよね。圧倒的美しさをいつも出されたらさすがに見慣れた風景になっちゃいます。

タレントさんも「美人」って残りにくい。最初ははっとしますが、何度も見てると慣れちゃって、インパクトは薄れていきます。逆に特徴(くせ)がある人はなんだか気になります。最初の引っかかりが悪い印象のものでも、慣れることによって親近感に変わっていくことがありますよね。

「くせ」「ひっかかり」って大切ですね。クリエイティブにとって大事な要素だと思います。

※画像は作品のひとつで、特に文章には関係ないです(ごめんなさい)

タグ:荒削り
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素敵なキャッチフレーズを作るために [クリエイティブ]

私の親しい友人で、もちろんTCC(東京コピーライターズクラブ)会員で、以前に書いた「コピーライター」の人物像のモデル(のはずです)の方が、かわいい後輩を育成するため、「素敵なキャッチフレーズを作るために」という門外不出のあんちょこを作りました。以前から私にもぱらぱらと話してくれていた内容を、ひとつにまとめた感じです。

いくつか紹介させてください。

【02】男になる。老人になる。母になる。学生になる。子供になる。恋人になる。
【03】右から見る。左から見る。上から見る。下から見る。そして、中から見る。
【04】その原石や原点をさぐる。疑問は、結論に近い。潜在的な本音を見つける。
【11】プロ(CD)が見る→セミプロ(得意先)→アマチュア(生活者)が、判断を下す。
【19】すぐに、レトリックに逃げ込まない。素直なコピーワークで極力表現する。
【25】もう1本も、思いつかない。泣きたい。その後の1本が、視界をひろげる。
【26】そこにオリジナルの「気づき」はあるか。なければキャッチとは言えない。

まだまだたくさんあるのですが、またの機会に。
これって、コピーだけの話じゃないことがきっと皆さんもお分かりになると思います。物づくりに必要な要素がいっぱい詰まってますね。(しかし文字数がそろってます。天才か)

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【閑話】画像のふりかけは、今日おばあちゃん家が広島にあるうちのデザイナーがくれました。「ケンミンショー」でも紹介された、広島県人一家にひとつ(以上)の「旅行の友」です。テレビ放映後、上の黄色い部分がつきました(笑)。パッケージがすんごくレトロでキッチュです。旅行=切符でっせ!今や切符にはさみ入れないし!なんで頭が切符かよく分からんし!(つっこみがいがあります)
こういうデザインは長〜く生き残ってもらいたいですね。

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ちょっと欲求不満 [クリエイティブ]

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ちょっと前のマーク&ロゴのところで「分かりやすさ」と「?」でコメントをいただいたので気を良くして、今日は「ちょっと欲求不満」です。
今日の仕事の電話でその話題が出て来たので、皆さんも参加ください。

人の習性って、いっぱいありますね。その中のひとつが、「完全にオープンなものより、ちょっと隠されたものにグッと興味がわく」です。
男の子なら、「スカートの中」と言えばとても分かりやすい。スカートの中のパンツを見たいという欲求は水着のパンツ(だけを見たい)のときより明らかに高いと思います。(下世話ですみません。もちろん違う人もいるでしょう)
クリエイティブも特に現在は、いろいろなメディアミックスでアプローチしているわけですから、それぞれのメディアで全部言い切らないことも大事な戦略です。「もっと見たいな」と思わせたら成功です。
「なんだかすごそうだぞ」「こんなことが出来るみたいだけど、あんなことはどうなんだろう」「部分的には格好良さそうだけど、全体はどうなんだろう」「実際に手に取ってみたいな」
例えばコンピュータをつけた時から、テレビのスイッチを入れた時から、雑誌を開いた時から実際の売り場や、セールスマンと話すまでなどを想定して、興味を持続させるように組み立てる。そんなことを頭に入れながらやってみてください。

よく、発注側から「あれも入れてくれ」「これも入れてくれ」などと注文を受けることが、多々あると思います。お金を使ってメディアを買ってるんだし、制作費だって、少なく語っても多く語っても変わるわけじゃないんだから言いたいことは120%入れてちょうだい!・・・ってたしかにお金を出す側だったら思っちゃうでしょうね。上司にも「ここまでちゃんと言ったんだから、大丈夫です」って言いたい。でも、逆効果なことが多いです。

「言葉数少ないのに、なぜかいつも気になるあいつ」か「いつも必要以上に語りまくるあいつ」か。コミュニケーションもエコの方が、人の心と行動を刺激するようです。

※サンプルは車のイメージブローシャ表紙。車のボンネットに人が写っている。車の全体像を見せず、画像の状況を分かりづらくすることで、中を開けてみたい興味を喚起する。

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マーク&ロゴタイプの考え方(1) [クリエイティブ]

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マーク&ロゴタイプの制作は、かなり純粋なグラフィックデザインなのですが、アイデア段階ではきっちりしたアートディレクションが必要になります。
デザイナーという職に就いたら多かれ少なかれマークや,ロゴの制作を頼まれたりした経験があると思います。知り合いの洋服屋さんや飲み屋さんから企業まで、発注元は様々だと思いますが、デザインをする楽しさと、それをお店や会社の人が名刺や看板に入れて(多分)長いこと使ってくれる充実感や高揚感もあります。だからこそいいものを作らなければいけない責任感もあるでしょう。

まず、マークとロゴタイプっていつもくっついて考えるもののような気がしますが、実際はロゴタイプだけでも、デザイン的なものはそれ自体がマーク的な要素を持っていたりします。
マークが必要なのか、ロゴタイプだけでいいのか、マークにロゴタイプを組み込んで一体としてデザインしたら良いのかは、使用目的や,使用場所、企業やお店のジャンル、およびスタンス、さらには時代性なども考察要素のひとつでしょう。

マークには少し前に書いたキャラクター的要素もありますから、たとえば商品等に展開する必要があれば,有効ですよね。上手なデザインで商品も優秀なオリジナルでいあれば、うまくブランド化への即効性のあるビジュアルアイデンティティーになってくれるはずです。たとえば車のメーカーなどは「エンブレム」という重要な需要があります。日産のように逆にエンブレム的なマークをあえてCIとして使ってる企業もあるくらいです。
逆にアパレルなどはあまりマークを好まない傾向にあります。キャラクター的要素を持つマークには取っ付きやすさもありますが、反面イメージを固定化、限定化させる嫌いもあって、時代とともに変化していく商品を提供しなくてはいけない業界の場合は、マークなど強いイメージを表現するものは逆に足を引っ張られる可能性があります。

私はマークをデザインするにあたってについていつも考えるポイントがあります。それは「分かりやすさ」と「?」です。発注主によっては「分かりやすさ」が大きな要素になる場合がありますが、逆に「これはなんだろう」的要素を入れることでマークにこめた企業やショップの思いや哲学を、お客さまとのコミュニケーションの手段として使うことで、「なるほどね」が、よりポジティブな効果を発揮する場合が多いからです。
サンプルは、以前に書いたワインショップのロゴマーク(右)で、形はワインセミナー会社(左)と共通です。一見、曲線で構成された抽象的な形に見えますが、実はグラスの中でワインを回す「ワインを感じようとする時にやること」を「五感」という名の会社のストーリーとして表現しています。使う側もそれが受け手の「なるほど」につながると、うれしいものだと思います。

タグ:マーク ロゴ
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発想に詰まったら(2) [クリエイティブ]

前に発想に詰まったら(1)で、スケールの話をしましたが、その中で、サービスをビルを飛び越える人に置き換える「擬人化」の話に触れました。



最近話題のコマーシャルにドコモの携帯のシリーズがあります。携帯を木村カエラや、渡辺謙やダースベーダーに置き換えていて、まさに擬人化の手法ですね。擬人化としては非常にストレートですが、商品を擬人化することで親近感を生み、うまい演出とも相まってとても効果的だと思いました。

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これは多分海外の広告で使用したBMWのビジュアルだと思いますが、擬人化(擬態)の手法+マスの効果で、言いたいことをうまくイメージさせるビジュアルショックを作っています。

いずれにしても「置き換える」手法の中では、人に置き換えるのは分かりやすくイメージしやすい代表選手だと思います。

タグ:擬人化
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発想に詰まったら・・。(1) [クリエイティブ]

私たちの業界で、昔から言われてる「3B」。Beauty(美人), Baby(子供), Beast(動物)の三種の神器で多くの人の興味を引き、うまく行くことが多い広告界必須のアイテムです。活躍してますよね白い犬(動物)。あまりに人気で、次々とストーリーを作って継続しています。「3B」は、発想に詰まったらまず浮かぶキーワードだと思います。
CMクリエイティブでもグラフィックのビジュアル発想でも、求められるのは注目です。そのためには「ありきたり」ではない物が求められます。ある種のサプライズ。例えば前述で言えば美しすぎる女性(男性でも)には、注目しちゃいますよね。あまりにも美しい景色もサプライズです。(もちろん、究極の「ありきたり」は、ある意味サプライズですけどね)

上記以外の手法のひとつとして「スケールを換えてみる」というのがあります。これも古い手法ですが、よく使われる物で、やはり使い方次第で効果があると思います。

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これは、車の雑誌広告です。「お買い得価格」を、気軽にスーパーでお買い物と言うイメージスケールに当て込み、車のスケールをカートに入る大きさにスケールダウンしました。若い主婦ターゲットの女性誌掲載と言うことを念頭に置いています。

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こちらは不動産金融会社の新聞1ページ広告です。どのような難しい状況でも最良のストラテジー(戦略)を提供するというテーマを、擬人化したサービス(擬人化はまた別の手法ですね)を、スケール変換し、ビル(不動産の象徴)を飛び越えることで表現しました。

タグ:発想
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