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改行の字切り [グラフィックデザイン]

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今日は細かい話ですが、デザイナーには大事なことです。

文字の多い文章を組んでいくのにいくつか方法がありますが、横組を例にとれば、ひとつは左揃えとかツメ流しとか言われるパターンで、これは左側を揃えて右側は文章の途切れる句読点で送る場合がほとんどなので、改行に悩むことはあまり無いでしょう。

もうひとつは箱組または左右揃えと呼ばれる「カラム」で組んでいく場合で、文字組の左右幅が決まっているので、何も気にせずに組んでいくと文章の変なところで切れてしまいます。
ブログやサイト、新聞のように文字が等間隔で並んでしまうものは、どうしようもないのですが、広告やカタログ、パンフレットなど文字詰が出来る媒体の場合には、改行の字切りに注意して組んでいくことができます。

基本的には「読みやすさ」が元になっていますが、禁則事項として、ひとつの発音として取り扱われる「ん」や「小さいや・ゆ・よ」、「—(音引き)」などを含む例えば「ほん」「ビン」「きょ」「みょ」「しゃ」「しゅ」「まー」「かー」などの途中で切ってはいけません。右と左に離れてしまうと、ひとつの言葉として読めないからです。
また、当然と言えば当然ですが、名前の途中、金額や年号などの数桁の数字などの途中なども切ってはいけない筆頭です。
さらに、出来ればひとつの単語の途中で切りたくないですね。特に外来語のカタカナ、例えば「プリンター」。上の禁則事項で言うとプかンの後でしか切れないのですが、変ですね。

このように、読みやすさを基本として字切りを考え、なおかつ全体にはすごく間隔があいたり、詰まったりすること無く(これも非常に大切です)文字を組んでいくのは大変な作業で、どうしようもないときにはコピーライターに相談して、文章の意味をあまり変えずに、ちょっとだけ文章を調整してもらうこともあります。

上記の内容を考えると、カラムの幅があまり短いと苦労が絶えなそうです。また、1行があまりに長いのもとっても読みづらい。よって、1行の文字数をだいたい18〜38文字くらい、出来れば20〜35の間におさめると読みやすく、かつ無理の無い文字組が出来ると思っています。

今日のこの内容をきれいな文字詰とあわせてきちんとできれば、ワンランク上のデザイナーと思われること間違いなし。(かな?)※長くてすみません。

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